ニコラ ビュフ ポリフィーロの夢

2014年7月5日(土) − 7月27日(日)

三菱地所アルティアム、福岡

時代と東西の垣根を軽やかに越える世界観
作家 ニコラ ビュフの九州初個展を開催します

ニコラ ビュフは1978年パリ生まれ、東京を拠点に活動する新進気鋭の作家です。日本やアメリカ由来のマンガ・アニメ・ゲームといったサブカルチャーに影響を受け育ったビュフは、幼少期にパリでテレビ放映され夢中になった「宇宙刑事ギャバン」(*1)が、日本の実写特撮番組であることを知り、日本への興味を強くかきたてられます。その後2007年に来日し、現在は東京を拠点に活動を続けています。

ヨーロッパの伝統的な美意識と日本のポップカルチャーを見事に融合した作品は、国内外で高い評価を受けており、只今、原美術館(東京・品川)にて若手作家ながら大規模な個展(6月29日迄)を開催しています。日本においては銀座メゾンエルメスのウィンドウディスプレイ、フランス大使館旧庁舎でのグループ展のためのゲート制作、東京都現代美術館でのグループ展「屋上庭園」などに参加。母国フランスでは2012年3月にパリ、シャトレ座で上演された個展オペラ「オルランド・パラディーノ」の総合的なアートディレクションを担当し、評論家協会から同年の演劇・音楽・ダンス部門でのビジュアルデザイン最優秀賞を受賞、大きな話題を呼びました。以降、活動は美術に留まらず、2014年2月にはコムデギャルソン・シャツがビュフのグラフィックを使用して、2014-15年秋冬コレクションを発表。4月にはHermès(エルメス)よりビュフがデザインしたスカーフを発表するなど、世界的なブランドから注目を集めています。

本展は、原美術館にて開催中の「ニコラ ビュフ展:ポリフィーロの夢」唯一の巡回展として開催するもので、九州では初の展示の機会となります。ヨーロッパの古典文学をオマージュに、現代のポップカルチャーを融合させた作品は、時代・東西の文化の垣根を軽やかに越えたものとなるでしょう。この機会に、時代と東西の文化をリミックスし、独自の作品を生み出すビュフの世界観をお楽しみ頂ければ幸いです。

 キーワードは「まじめに遊ぶ」 ファンタジーを体験する物語仕立ての展示構成

本展は15世紀末ヨーロッパの古典文学「ポリフィス狂恋夢(ヒュプネロトマキア ポリフィリ)」(*2)へのオマージュをもとに、主人公である少年ポリフィーロの夢と愛をめぐる冒険を、会場全体に配置し、ひとつのインスタレーションとして展開するものです。緻密な線で描かれたドローイングの壁画、華麗な立体作品、さらにAR(Augmented Reality、拡張現実)(*3)の技術を用い、来場者を現代版ロールプレイングゲームとも言える世界へ誘います。驚きと刺激に満ちた本展は、これまでにない体験をもたらしてくれるでしょう。

(*1)宇宙刑事ギャバン:1982-1983年にテレビ朝日系列で放映された東映製作の特撮テレビ番組。
(*2)ポリフィス狂恋夢(ヒュプネロトマキア ポリフィリ):1499年ヴェネツィアで初版。邦訳題は澁澤龍彦によるもの。主人公ポリフィーロが夢の中で冒険をし、恋人ポーリアと再会、二人は結ばれるが、最後にポリフィーロの夢が覚め、物語は結末を迎える。
(*3)AR(Augmented Reality、拡張現実):現実の環境から知覚に与えられる情報に、コンピューターが作り出した情報を重ね合わせ、補足的な情報を与える技術(参考文献:IT用語辞典)。

お問い合わせ

三菱地所アルティアムイムズ8F
〒810-0001 福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8Fアクセスはこちら
TEL. 092-733-205010:00 – 20:00

主  催:三菱地所、三菱地所アルティアム、西日本新聞社
助  成:フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本/アンスティチュ・フランセパリ本部、フランス国立映画・映像センター、フランス国立グラフィック・アート造形芸術財団
協  賛:LM3LABS
後  援:福岡市、福岡市教育委員会、公財福岡市文化芸術振興財団
企画協力:原美術館
協  力:山本現代

詳しい情報はこちら:

http://artium.jp/exhibition/2014/14-04-nicolasbuffe/